【2026最新】介護の業務継続計画未策定減算とは? 適用要件から運営指導対策まで徹底解説

介護

投稿日:2026.04.01

最終更新日:2026.04.01

ジョブメドレーアカデミー編集部

2025年4月より、自然災害や感染症発生に備えた業務継続計画(BCP)を策定していない介護事業者は、介護報酬が減算されることになりました。本記事では業務継続計画未策定減算について、減算の単位数や適用条件、必要な届出書類などを解説します。

【2026最新】介護の業務継続計画未策定減算とは? 適用要件から運営指導対策まで徹底解説

業務継続計画(BCP)未策定減算とは

業務継続計画(BCP)未策定減算とは、介護サービス事業者が自然災害発生時や感染症発生時の業務継続計画(BCP)を策定していない場合に、介護報酬が減額される制度です。

BCPの取り組みは、2021年度介護報酬改定にて全介護サービス事業者を対象に義務づけられました。しかし、厚生労働省が2023年度に実施した調査によると、策定完了事業者が感染症BCPでは29.3%、自然災害BCPでは26.8%といった状況にとどまっていました。そこで確実に策定を進めていくために、2024年4月1日より、減算措置が導入されました。

介護サービス事業者が満たすべきBCPの義務項目は、以下の4つです。

  • BCPの策定(感染症・自然災害)
  • 従業員に対するBCPの周知
  • 従業員への定期的な研修と訓練の実施
  • BCPの定期的な見直しや変更

BCPが未策定の場合は減算対象となるため、早急な対応が必要です。ジョブメドレーアカデミーではBCP策定の参考資料を用意していますので、ぜひご活用ください。

BCP未策定減算の対象サービスと単位数

BCP未策定減算の対象サービス

2025年3月31日で経過措置が終了し、BCP策定が義務付けられているほぼすべての介護サービスが減算の対象となっています。

なお、2025年3月31日までは経過措置につき、訪問系サービス、福祉用具貸与、居宅介護支援のサービスや、感染症や災害対応を整備している事業者は減算対象外でした。また、居宅療養管理指導、介護予防居宅療養管理指導、特定福祉用具販売、特定介護予防福祉用具販売のサービスは、2025年4月1日以降も減算の適用外です。

BCP未策定減算の単位数

BCP未策定減算は、サービスごとに減算される単位数が異なります。施設・居住系サービスでは所定単位数の100分の3相当、その他のサービスでは所定単位数の100分の1相当の単位が減算されます。

サービス種類別の減算率

種別

サービス

減算率

施設・居住系サービス

特定施設入居者生活介護
介護予防特定施設入居者生活介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
認知症対応型共同生活介護
介護予防認知症対応型共同生活介護
介護老人福祉施設
地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護
介護老人保健施設
介護医療院

3%

その他のサービス

訪問介護
訪問入浴介護
介護予防訪問入浴介護
訪問看護
介護予防訪問看護
訪問リハビリテーション
介護予防訪問リハビリテーション
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
夜間対応型訪問介護
通所介護
地域密着型通所介護
認知症対応型通所介護
介護予防認知症対応型通所介護
通所リハビリテーション
介護予防通所リハビリテーション
療養通所介護
短期入所生活介護
介護予防短期入所生活介護
短期入所療養介護
介護予防短期入所療養介護
小規模多機能型居宅介護
介護予防小規模多機能型居宅介護
看護小規模多機能型居宅介護
福祉用具貸与
介護予防福祉用具貸与
居宅介護支援
介護予防支援

1%

BCP未策定減算の適用要件

減算の適用要件は以下の2つです。

  • 感染症BCPと自然災害BCPのいずれかまたは両方が未策定の場合
  • BCPに従い、必要な措置が講じられていない場合

感染症BCPで必要な措置は、体制の整備、個人防護具や消毒液等の備蓄などが挙げられます。また、自然災害BCPの場合は、体制の整備、水・食料・燃料の備蓄などの措置が必要です。

なお、運営指導等で不適切な運営が発覚したら、減算は「基準を満たさない事実が生じた時点」まで遡及して適用されます。たとえば、「感染症の予防とまん延防止の指針」と「非常災害に関する具体的計画」を策定していない通所介護事業所が2025年10月の運営指導でBCP未策定を指摘された場合、10月からの減算にはなりません。通所介護においてBCP未策定減算が適用されたタイミングまで遡り、2024年4月分から減算対象となってしまいます。また、訪問介護事業所が2025年10月の運営指導でBCP未策定を指摘された場合、こちらも減算適用タイミングの2025年4月からが減算対象となります。

ジョブメドレーアカデミーでは、介護施設・事業所におけるBCP策定のポイントやスムーズな策定方法について解説しています。以下の記事もあわせてご参考ください。

作成例付き|介護施設のBCPとは? 訪問介護も未策定は減算対象に!

減算とならないために確認したい届出書類

BCPを策定して必要な措置を講じていても、それだけでは足りません。BCP未策定減算の対象サービスでは、減算を避けるために指定権者へ体制届等を提出し、加算区分を「基準型」で届け出る必要があります。届け出がない場合や届出内容に不備がある場合は、「減算型」として扱われるおそれがあるため注意してください。

一般的な届出書類は以下の2つです。様式はサービスによって異なります。

  1. 「介護給付費算定に係る体制等に関する届出書」
  2. 「介護給付費算定に係る体制等状況一覧表」

ただし、これらは毎年一律に提出するものではありません。2025年4月は業務継続計画未策定減算の経過措置終了に伴い、一部サービスで「基準型」の届出が求められました。2026年度からは、新規指定時や体制等に変更があった場合などに提出するのが基本です。

なお、必要書類や提出要否、提出方法は自治体によって異なります。オンライン提出に対応している場合もあるため、提出前に都道府県・市区町村の案内を確認しましょう。

運営指導で指摘を受けないための確認ポイント

運営指導で不適切な運営が発覚すると、減算が適用される可能性があります。BCPを策定したからといって油断せず、以下の確認ポイントを参考に自施設・自事業所の運営に不備がないか自己点検してみましょう。

  • 感染症BCPと自然災害BCPをどちらも策定できているか
  • 計画するだけでなく、計画に従って必要な措置を講じられている

なお、BCPの周知や研修といった他の義務項目は減算要件ではありませんが、対応を怠れば運営指導で指導を受けてしまいます。運営基準違反とみなされないように、以下の実施状況も必ず確認しておきましょう。  

  • 従業員への周知、研修、訓練、見直しといった、BCPに係る義務項目を実施できているか

参考までに、厚生労働省が公開している「介護保険施設等運営指導マニュアル」の「業務継続計画の策定等」における確認項目・確認文書を紹介します。サービスごとに内容の相違はありません。

運営指導の確認項目と確認文書

確認項目

確認文書

○ 感染症、非常災害発生時のサービスの継続実施及び早期の業務再開の計画(業務継続計画)の策定及び必要な措置を講じているか
○ 訪問介護員等に対する計画の周知、研修及び訓練を定期的に実施しているか
○ 定期的に計画の見直しを行い必要に応じて計画の変更を行っているか

◆ 業務継続計画
◆ 研修の計画及び実績がわかるもの
◆ 訓練の計画及び実績がわかるもの


厚生労働省|介護保険施設等運営指導マニュアル  別添 確認文書・確認項目一覧をもとに作成(最終アクセス:2026年3月31日)

ジョブメドレーアカデミーでは、厚生労働省のガイドラインに沿ってBCPを策定する方法を解説した動画や、感染症BCP・自然災害BCPの研修動画を用意しています。実施記録も出力可能なので、運営指導対策に最適です。以下よりお気軽に資料請求ください。

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